よくあるご質問

Q.大腸内視鏡はなぜあんなに苦しいのですか?

A.腸管はポリープを焼いて取っても全く痛みは感じませんが、ある一定以上の力で引き伸ばされると激痛を感じます。腹8分目で痛みはありませんがそれ以上に食べ過ぎると胃壁が張って急に苦しくなるのと同じです。スコープがなかなか先に進まずぐいぐい押すとある力を越えたときに急に痛みを感じます。

Q.もっと麻酔をかけられないのですか。

A.痛いからと言って麻酔の量を増やしすぎると怖いことが2つあります。1つは麻酔が効きすぎて呼吸が止まってしまうことです。これが起きないように麻酔をかけるときには呼吸のモニターをつけます。もう一つは麻酔が効いて痛みを訴えないのでついスコープを押しすぎて腸が破れることがあります。ベテラン医師で穿孔することはあまりありませんが、経験の少ない医師ほど強く押して痛みが強いので麻酔を多く使う傾向にあり、穿孔のリスクがあります。

Q.大腸ポリープを取ることは必要ですか?

A.大腸のポリープはたいてい腺腫(アデノーマ)と呼ばれる物です。これは大きくなるにつれてだんだん異型度が高くなり、ついにはがんになる物です。小さくても将来大きくなる可能性があるので取ってしまった方が安心です。一部には過形成ポリープといってがんにならない物もあります。専門の医師なら見て大体分かりますので心配ないでしょう。

Q.費用はどのくらいですか?

A.大腸内視鏡の検査だけなら保険証があれば3割負担で6千円くらいでしょう。もし、ポリープがあって切除した場合は保険上、検査ではなく手術の扱いとなって2万円くらいになります。

Q.大腸がんの出血と痔の出血を見分ける方法はありますか?

A.肛門から近くの出血は新鮮な赤色で固まりはありません。肛門から遠くなるにつれて暗い赤色になって凝血も見られるようになります。直腸など肛門近くにがんが出来た場合、専門家が見ても痔の出血と区別は出来ません。思いこみによる発見の遅れが命取りになることが多々あります。

Q.無痛内視鏡は麻酔をかけるということですか?

A.現在は無痛といえば麻酔と思われることが多いですが、麻酔を使わなくても無痛の方法があります。「水浸法」はその一つで大量の空気の代わりに少量の水を入れる方法です。この方法では麻酔をかけなくても95%以上の人はほとんど全く痛みを感じません。

Q.貧血を簡単に知る方法はありますか?

A.胃がんや大腸がんがあるとそこから少しずつ知らない間に出血して気が付かないうちにひどい貧血になることがあります。貧血は急に進むと症状も激しくすぐに気が付きますが少しずつ進行するとほとんど症状がないことがあり気が付きにくいことがあります。血液検査を受けてヘモグロビン値が10以下になればすぐに分かりますが血液検査を受けられない人はまぶたをめくってみてください。ふつうは肌の色と比べて赤っぽく見えるはずですが、貧血の人は全体的に白くなっていて毛細血管が見えません。

Q.検査前の注意点を教えてください。

A.検査前日の低残残食はあまり行われなくなってきました。前日の空腹に耐えるより当日の下剤を飲む方がラクだと考える人が多くなっていたためです。それでもやせた人やもともと小食の人、胃切した人や老人は当日の2リットルの下剤を飲むのが大変です。そのような人や前回なかなかきれいにならなかった人は、検査前日に低残残食を取るか、数日前から肉や卵、乳製品を食べて、極力食物繊維、つまり野菜や果物を食べないようにすれば当日の下剤が早く効きます。便秘の人で普段便秘薬を飲んでいる人はいつも通り飲んでください。検査は午後に実施されます。お腹が減ってしまったらアメをなめるか、透明なあまい飲料を飲むのは可です。。血液をサラサラにする薬やサプリメントは医師と相談の上1週間中止してください。粉の胃薬は飲まないでください。その他の心臓や血圧の薬は飲んでください。糖尿病の人は血糖降下剤を飲まないでください。麻酔を希望する人は車に乗って来ないでください。保険証を持ってきてください。

Q.検査後の注意点を教えてください。

A.ポリープを切除したら、3日間は熱い風呂には入れません。シャワーにしてください。血液をサラサラにする薬は7日間中止してください。納豆も7日間は食べないでください。体がぶつかるような激しいスポーツも7日間は禁止です。もし大量の出血があってもあわてないでください。少しずつ出た血液がまとめて出ただけで失神するようなことはありません。落ち着いて医師に連絡を取り、病医院に行って内視鏡的に止血をしてもらってください。

Q.このほかの質問はどちらにしたらいいですか?

A.後藤先生がインターネット無料相談室を開いています。ご質問はそちらにお願いします。
http://腸イキイキ健康法.com:591/daicho/